
令和2年4月14日
加盟校野球部員の皆さんへ
一般財団法人 長野県高等学校野球連盟
会長 西 條 浩 章
先月には記録的な暖冬のお陰で例年より早めにグラウンドでの練習ができると胸を弾ませていた矢先に臨時休校となり、やっとのことで練習を再開したかしないかのうちに再度の休校ということで、なかなか球春が到来しない状況が続いています。大好きな野球ができる春を待ち望んできた皆さんのことを思うと本当に胸が痛みます。
加えてさらに辛いお知らせをしなくてはならないことにいたたまれない思いですが、本日の会議において6月に開催を予定していた第142回北信越地区高等学校野球長野県大会及びその支部予選会の中止を正式に決定・公表しました。県高野連としては、大会に向けて用具や球場の消毒の実施、水分補給の用具や方法の指示、ベンチの入替方法の変更や工夫、観客・応援団の入場制限や無観客試合など様々な角度から問題点を検証して、何とか開催にこぎつけようという思いで検討を重ねてきました。しかし、さる7日に国が非常事態宣言を発令し、長野県の感染防止強化期間の要請に基づき県立高校が臨時休業している状況と県内で確認された感染者の増加傾向に鑑み、隣接県のすべてが春季大会を中止していることも踏まえ、野球部員皆さんの安全や健康を蔑ろにして大会を開催することはできないとの決定に至った次第です。皆さんはこの春季大会を1つの目標に、長く厳しい長野県の冬を乗り越えてきたことと思いますし、公式戦として重要な位置づけがされている大会だということも十分に理解していますが、その上での苦渋の決断であることをぜひ理解してください。
県立高校では臨時休業中の部活動を一切行うことはできません。私立高校にも県立高校の状況を踏まえた適切な対応をお願いしています。今皆さんに求められていることは公私の別などありません。不要不急の外出は厳に慎み、自らが感染しない、人を感染させないために細心の注意を払うこと、そして早く感染症を終息させ夏の選手権大会の準備に取りかかるため、周囲への感染防止の働きかけも大切だと思います。昨年の台風19号災害では多くのチームがボランティア活動に取り組んで社会の一員としての役割を果たし、皆さんの目が野球だけではなく地域や社会へも向いていることを広く知っていただきました。大切な春の大会を失ってはしまいましたが、誰もが大きな苦境にある中、皆さんにも社会の一員として冷静な態度で中止を受容し、一刻も早いコロナ禍の収束に可能な限りの協力をしてほしいと切に願っています。
しばらくは感染予防に最大限の注意を払い、普段はあまり取り組むことのできないことにも挑戦して自分の幅を広げてください。皆さんの溌溂としたプレーで多くの方々に元気を届けられる夏の選手権長野大会とするためにも、今できることに精一杯向き合ってくれることを願っています。
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